完全電子申告化が以外と面倒な件について

完全電子申告化が以外と面倒な件について
 
 
こんにちわのり
 
若手税理士ライダーのわのりです
 
 
以前、2020年4月の以降に開始される電子申告の義務化に係る届出書について記事にしました。
 
前回の記事はこちらから↓↓
 
そんな電子申告義務化も、だんだん施行日も近づいてきたので情報を整理していたところ・・・
 
 

あれ?これ以外と面倒じゃない?

avatar

わのり

 
 
 
と、何個か懸念点が見つかったので、今回は電子申告義務化にあたり面倒そうな事項を紹介します。
 
 
ちなみに執筆時点の情報に基づいて書いているので、すでに解消予定・された事項があったらスルーして下さい。m(_ _)m
 
Advertisement
 
 
 

大法人は2020年4月1日以降は電子申告義務化

 
前回記事のおさらいになりますが、電子申告義務化について簡単に説明。
 
これは、大法人(資本金1億円超の法人)の2020年4月1日以降に開始する事業年度については、所定の申告手続きが電子申告でしか出来なくなるというものです。
 
 
 
 
対象の手続きと書類は下記の通り。
 
 
 
Advertisement

何が厄介なのか?

 
この電子申告義務化、紙資源削減・電子化による作業効率化に繋がるため、方針としては個人的に賛成です。
 
では何が厄介なのか?
 
 
それは…
 
 
現状、電子申告を取り巻く環境が整備しきれていないこと。
 
 
電子申告義務化では「対象の書類は全て電子提出化」されます。
 
そのため、今までしょうがなく書面提出していた書類等の提出が厄介になるのです。
 
具体的に現時点で考えられる懸念点を挙げてみましょう。
 
 
Advertisement

申告ソフトが対応していない別表がある

 
まず1つ目に申告書作成ソフトで対応していない別表があるということ。
 
法人で電子申告されている会社さんのほとんどは申告ソフトを使われてるかと思いますが、以外と対応してない別表あるんです。
 
先日、達人シリーズ(最近では達人シリーズを使っている方が多かと思います)で申告書を作成していたところ….
 
 

別表17の2(一)がない!?

avatar

わのり

 
 
となり、カスタマーに問い合わせてみると、、、
 

avatar

カスタマー

現状達人シリーズでは対応してないです

 
との回答がありました。
 
調べてみたら、少しマイナーな(あんまり使わない)別表は対応してない事が多いようです。
 
申告ソフトでは大手な達人シリーズで対応してないとなると、他のシステムでも対応してなさそうですね….
 
 

 どう影響がある?

 
じゃあ電子申告義務化でどう影響があるかですが、
まず達人シリーズによる現状の電子申告のフローを見てみましょう。(他の申告ソフトでも大体同じフローかと思います。)
 
 
 
上の通り、申告システムで作成できる申告書類は申告システムを通じ、e-taxへデータ連携され申告処理されます。
 
申告システムで作成できない書類はと言うと、紙ベースで提出します。
システム作成できない書類は独自のエクセルデータで作成されている会社さんが多いのではないでしょうか。
 
 
 
これが電子申告義務化になるとフローはこんな感じになります。
 
 
 
元々システム作成していた書類のフローは変わりませんが、システム作成できない書類は直接e-taxに打ち込んで電子申告をする必要があります。
 
つまり2回電子申告作業をする必要があります。
 
 
そのため、会社独自のエクセルデータなどでこれらの書類を作成されている場合、e-taxに打ち込む作業が増えることになります・・・。
 
 
まぁこれは社内フローを見直して最初からe-taxに打ち込みを行って作成するようにすれば解決するかと思いますが、実はe-taxでもまだ対応していない別表があるのです・・・。
 
これらはどうするかと言うと、いままで通り書面提出する必要があります。
提出媒体の整理が必須になりそうですね。
 
随時e-tax対応別表は増えているようなので、国税庁の改善を望みましょう・・・。
 
 
Advertisement

決算書のPDF提出は認めらていない

 
次に、決算書に関して。
 
法人税の申告書には決算書の添付が必須となっていますが、決算書は電子申告においてPDFデータでの提出が認められていません。
 
決算書は「.xtx」というちょっと特殊な拡張子ファイルでの提出しか認められていないのです。
 
そのため、現在電子申告を導入されている会社さんでも、決算書のみ紙で提出されているところは多いのではないでしょうか?
 
 
決算書の「.xtx」ファイルは会計システムから出力することになりますが、ソフトによっては出力対応していないものもあるとのこと・・・。
 
 
 
また、私の担当クライアントで多いのが、会計システムから出力された決算書は利用せずに独自のフォーマットで作成した決算書を紙提出するパターン。
 
これは、会計システムから出力される決算書とは別の細分・科目組み替えをされた決算書を、公告用に使用される会社さんが多いですね。
 
これが電子申告義務化になると全社「.xtx」ファイルでの提出が求められます。
 
義務化になる前に「.xtx」ファイルを用意できる環境を準備しておく必要があります。
 
 
 
税務署側のデータベースへの登録が容易になるよう、ファーマット統一を目指して「.xtx」ファイルのみとされているのかと思いますが、できればPDFでの提出も見て目て欲しいところですね・・・。
 
 
 

勘定科目内訳表の書式が完全統一化される

 
最後に法人税申告書に添付が求められている「勘定科目内訳書」の書式が完全統一化されるということ。
 
勘定科目内訳書は国税庁が所定の書式を公開しています。
しかしこの書式、実は強制で利用しなくてはならないものではないんです。
 
要は科目ごとの残高と取引先などの情報が読み取れれば問題なくて、会計ソフトで科目取引先別残高一覧表のようなものを出力できればそれでも認めてくれます。
 
以前担当していたクライアントさんは上記のような対応をしていましたが、1週間ほどの税務調査が入った時も特段何も指摘はされませんでした。
 
 
ですが電子申告義務化後は、勘定科目内訳書もPDF提出が認められていないため、申告ソフトを通じて所定のファイル形式で作成・提出する必要があります。
 
勘定科目内訳書の作成を省略されていた会社さんでは単純に作業が増えることになりますね・・・。
 
 
Advertisement

まとめ

簡単ではありますが、電子申告義務化にあたって自分が懸念していることをまとめました。

まぁこのようなフローの見直しの初期フェーズでは課題点が多いのは定石なところもありますよね。
実際にやってみないとわからないこともありますし。

 

ただ、環境さえ整えてしまえば電子申告義務化も基本的には作業効率UPに繋がる施策だと考えているので、将来的に申告業務が楽になることを信じていきたいところです!

 

ではでは〜

 

 

この記事が良いと思った方はぜひ下の各SNSシェアボタンをクリック!!
ツイッターで記事の更新をお知らせしているので、こちらもフォローお待ちしています!

税金カテゴリの最新記事